大七 (だいしち・福島県)

「智恵子抄」の舞台・二本松に250余年の歴史を刻む蔵元は、伝統の生もと造りに出色の技を見せる。9割以上が一本一本、生もとで丁寧に造られ、「生もと純米大吟醸」は全国鑑評会で金賞を受賞。
会社名/大七酒造 株式会社
創業年/宝暦2年
杜氏/佐藤 孝信(南部)


生もと純米
純米 濃醇中口
食中醇酒 +2.0

大七の代表名酒。五百万石のしっとりとした旨味がのり、熟成した豊かなコクは、燗をしてさらに花開く。 |
 |
造り
仕込水は安達太良山麓からの豊富な伏流水を使用しています。水質は中硬水で、原料米は山田錦、五百万石、美山錦などの酒造好適米を主に使用しています。平均精米歩合は全体で約65%ですが、大吟醸では38%まで磨いています。また、精米効率を上げるために扁平精米にも取り組んでいます。「大七」の特色はなんといっても伝統の生もと造りにつき、全仕込の85%が一本一本丁寧に生もとで造られたお酒となっています。
歴史
徳川の代、1643年に白川から移封された丹羽光重が初代二本松藩主となり、現在の二本松市の原形をつくりあげました。「大七」は1752年、初代太田七右衛門によって二本松城下に創業し、その後240余年の伝統を守り続けています。1910年に速醸もとが発明され急速に広まり、全国のほとんどの蔵元が生もとから転換していきました。しかし8代目七右衛門は自分の理想とする酒の実現のために生もと造りを続け、長年の努力の末、最近はその味わい深さが見直されています。
環境
二本松市は、東は阿武隈山地の丘陵地から、西には高くそびえる安達太良山にまたがる東西の細長い町で、市の中央部を阿武隈川が流れています。また高村光太郎の「智恵子抄」の舞台としても知られています。蔵の背後を丘陵に囲まれて比較的穏やかなこの地には、安達太良の古い花崗岩層をくぐり抜けた良質の湧水が、枯れることなく溢れています。周囲には豊かな水田が広がり、酒造りに適した寒冷な気候であることから、市内には6軒の酒蔵があります。
|